3日目記者会見
第5回フォーラムの報告書が発売されました 印刷 Eメール

 

 

【タイトル】  『第5回 北京‐東京フォーラム報告書』
【ページ数】  A4判 200頁
【定価】    2100円(税込) 
【発行日】   2010年3月1日
【発行者】   認定NPO法人 言論NPO代表 工藤泰志

 

 『第5回 北京‐東京フォーラム 報告書』発売―日中両国間で行われた本気の議論の全容を掲載

3月1日、全国の主要書店および「言論ブックショップ」にて、「第5回 北京‐東京フォーラム」での議論をまとめた『報告書』を発売します。言論NPO直販に限り、本書をお得にお買い求めいただけるキャンペーンも開催中です。

本報告書は、初日の全体会議、「政治」「経済」「メディア」「安全保障」「地方」の5つの分科会、そして最終日の全体会議での議論内容を完全網羅しているほか、巻末には09年春実施の「第5回日中共同世論調査」の結果も掲載しています。両国の識者たちが、あるいは若者たちが何を考え、何を語ったのか。ぜひお買い求めいただき、日中間の本気の議論に触れていただきたいと思います。



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11月3日発表 「大連宣言」 印刷 Eメール

「第5回 北京‐東京フォーラム 大連宣言」

 

 「第5回 北京‐東京フォーラムin大連」は、フォーラム出席者の皆様の積極的なご参加と絶大なご支援の下で、二日間に亘る対話を成功裏に開催することができた。150名にも上る日中両国の政府高官やビジネス界・マスコミのエリート、及び両国を代表する学者の方々が、「世界金融危機下での日中協力」をテーマに、忌憚のない、真剣な議論を繰り広げ、交流を通じて相互理解を深めた。また、日中関係を健全に発展させ、なかんずく両国間の経済貿易、金融分野や地方の協力及び民間交流の推進などの面について、数多くの合意が得られた。フォーラム参加者は、新しい政治や経済の情勢の下で、両国の関係を如何に促進していくべきかに関して、少なからずの鋭い見解が出された。

 「北京‐東京フォーラム」が誕生してからすでに五年目を迎えた。その五年間、このフォーラムは日中関係がもっとも厳しい時期から脱出して、新たな歴史的なスタートを切ることに参加し、またその証人台に立つことができた。両国の指導者による度重なる相互訪問や接触は、両国間の戦略的互恵関係を全面的に推進していく共通の目標を確定し、両国間関係を安定的な発展の軌道に乗せた。「第5回 北京‐東京フォーラム」はこのような新しい情勢の下で開催され、予想以上の成果を収めた。

 東京で昨年行われた「第4回 北京‐東京フォーラム」の共同声明では、このフォーラムが二国間関係に関する話題のみならず、アジアの未来についても着目すべきであり、このフォーラムを日中両国がアジア、ひいては世界に向けた対話のプラットホームにまで発展させていくべきと主張した。

 今回のフォーラムが「世界金融危機下での日中協力」をテーマにしたのも、このフォーラムがアジアや世界の課題に積極的に向かい合い、その中での新しい日中関係を創造していくことに、対話のレベルを上げていくという絶え間ない開拓精神の表れである。

 日中両国はアジア、ひいては世界でもっとも影響力を有する国であり、両国の経済情勢はアジア及び世界の経済発展にとって、極めて重大な影響を与えている。両国の経済連携の強化は双方にとって、現在直面している世界的な経済危機という困難を乗り越え、地域の経済成長を引っ張り、さらに世界的な景気回復にも積極的な役割を果たすものである。「北京‐東京フォーラム」は、今回の金融危機をきっかけに、今後日中両国がより実務的な姿勢で協力を全面的に強化し、連携しながら危機に立ち向かうべきことを確認する。それは時代の流れであり、また国民の望む方向でもある。かつ、両国の経済発展及びグローバルな景気回復にとっても非常に重要な意味を持つ。

 「北京‐東京フォーラム」は当面10回開催することで合意しており、今回はその折り返し点となる。世界における日中両国の役割が高まる中で、私たちは両国関係だけではなくアジアの未来についても積極的に取り組むべき段階になっている。「北京‐東京フォーラム」は次の5回においては、こうした新しい状況や課題に積極的に応えるため、東アジアの未来やそのための課題解決に向けたよりレベルの高い具体的な対話の方向に発展していくべきとの認識で一致した。

 そのためにも、より広範囲に両国の各界の有識者にフォーラム参加を呼びかけると同時に、フォーラムの開催を通じて、両国のより多くの国民に、日中関係前進の歴史的な重要性を認識させ、このフォーラムを活力に満ちた、しかも継続的な対話の交流のプラットホームとして、両国間のハイレベル及び民間交流を推進し、政治上の相互信頼感を増強させ、経済貿易面の連携をより一層強め、双方の摩擦と食い違いを軽減していくべきである。

 我々は今後とも、日中間やアジア、世界の課題に真剣に向かい合い、日中両国民の共通利益に立って、両国関係の更なる改善や、アジア及び世界の調和的な発展と共同の繁栄のために力を尽くし、この「北京‐東京フォーラム」が日中両国における官民一体の優れた交流と協力の枠組みとプラットホームになれるよう、さらに努力していく。

2009113

「北京-東京フォーラムin大連」

 

以上

 

 

 

 
11月3日 記者会見 報告 印刷 Eメール

 11月3日、3日間に及ぶ「北京-東京フォーラムin 大連」が閉幕し、参加者による記者会見が行なわれました。記者会見には、日本側から工藤泰志(言論NPO代表)、安斎隆氏(株式会社セブン銀行代表取締役社長)、明石康氏(特定非営利活動法人日本紛争予防センター会長)、松本健一氏(評論家
、麗澤大学経済学部教授)、武藤敏郎氏(株式会社大和総研理事長)、山田啓二氏(京都府知事)が、中国側からは趙啓正氏(全国政治協商会議外事委員会主任)、陳昊蘇(中国人民対外友好協会会長)、呉建民氏(中国外交部国際諮問委員会委員)、高岸明氏(中国日報社編集委員会委員)が出席しました。 


  会場からは、今回のフォーラムで度々取り上げられた「東アジア共同体」についての質問が集中しました。「東アジア共同体に対し、中国は消極的ではないか。憂慮すべきことがあるのか」という質問に対し、呉氏は、「中国にとって東アジア共同体という目標に憂慮すべき点はひとつもない。」と述べました。しかし、「その形成のプロセスにおいて日中が主導権争いをするのは好ましくない」として、「ASEANが共同体を主導するのが望ましい」と主張しました。そして、「共同体は開放的であるべき」であり、「アメリカの関与を排除するつもりはない」と述べました。
 これに対し、安斎氏はアジア通貨基金設置の経緯に触れながら、「お互いの通貨、政治を信用することからはじめなければならない」と補足しました。さらに、松本氏が「アジア金融危機をへて、アジアの経済発展の上でアジアの共通の問題を解決していくことを模索する形でアジアのcommon fundの試みがあり、実現されてきた。この延長上に東アジア共同体も位置づけるべきだ。」と述べました。 
 

  呉氏の意見に対して、明石氏は、「
北東アジアの色を東アジア共同体になげかけるのは問題」であり、「ASEAN主導でやるということは、中国の賢明さが反映されていると思う」と述べました。そして、「地域主義の試みは、地域イニシアティブで行なうが開かれたものでなければならない」と述べました。さらに「かつて中国は東アジア共同体に対し、非常に慎重だったが、今回は前向きになってきているという印象を受けた」と感想を述べました。
 これに対し松本氏からは、「私は東アジア共同体でも、日中の侵略戦争の失敗の経験を考えつつ、この歴史認識の上に立ち、日中韓で東アジア共同体の核になったらどうかと考えている。むしろ韓国に主導権を握らせつつ、日中が関係を創っていく提案をすべきではないか」という意見が出ました。 

  今回のフォーラムでは「東アジア共同体」が活発に議論され、記者会見でも質問が集中しましたが、「次回は東アジア共同体の価値観をどう考えるべきか、と東アジア共同体をより深める議論を行なうとともに、気候変動などホットなイシューも議題として扱っていきたい」と司会者がとりまとめ、記者会見は終了しました。